こうなったのは寺門ジモンが悪い

11月20日、映画「フードラック」が公開されます。僕は寺門ジモンさんが作った初代MEATSOLDIER Tシャツを持っているくらい肉(牛)は好きで様々なお店でいろんな肉を食してきました。中でも入手が簡単で美味しい(ちょっと高いのがネックです)と思うのは世田谷の中勢以の熟成リブロースではないかと思います。なんですが、焼き方は何回か失敗しないとマスター出来ないという厄介な肉なのが難点です。調理方法によって美味しいと思うのは大阪は天満の「さぎり」というお店のA5でもA4でもないランク外の赤身です。しかも安い。これは黒毛和牛でもない雑種の国産牛ですが下手なA5よりレベルは断然高いと思います。フランス料理では普通ですがじっくりとアロゼで焼き上がりまで30分かけて焼き上げます。到着したら即注文ですね。ランク外といえば土佐赤牛やオーガニックビーフも今話題になっていますね。もちろん戴きましたが全然美味しいです。もうね、霜降りをありがたがったり、神戸、松坂、近江とか産地にこだわる時代は終わったと。肉の奥は深いです。最強に美味いと思ったひとつに「エルガウチョ」という店のエルガウチョステーキがあります。アルゼンチンのアサード食べたらもう日本の焼き肉屋さんにアホらしくて行けなくなっちゃうという厄介な肉です(笑)。牛を語ると10時間は喋れますがこのへんで止めときますがもちろん奥も深く業界の闇もあります(笑)。

それとは別に最近ベジタリアンのスポーツ選手に出会いました。彼曰く体調がいいからそうしてると言います。ベジタリアンにもいろいろあって肉を食べないベジタリアンではなくたまに食べるベジタリアンだそうですが連続では食べない方が身体の調子がいいと言います。故に日本人は肉を食べすぎだとも言っています。なぜならライオンの睡眠時間は20時間だというんですね。肉ばっかり食べてるライオンはダメージ回復の為にそれだけ寝るのだと。だから一か月に1回しか食べないようにしているんだと。スポーツマンなら筋肉を維持するために肉はある程度必要ではないかと思いますがゴリラは肉を食べないのにあれだけ筋肉が維持できているじゃないかと。実によく解りません(笑)。

しかし歳を取ったら霜降りNGとかよく言いますが僕は赤身が元々好きです。噛み応えがあるし旨味が霜降りより奥深い(すべての赤身がそうではないですが)。ひょっとして年齢の問題じゃなく霜降りは体に良くないと本能が拒絶していたりして!?

いろいろ食べて来ましたが食べたいと思ってても食べられていない肉が北海道の焼尻島(やぎしりとう)で潮風を含んだ牧草を食べて育つサフォークラム。ヨーロッパ最高級品といわれるモンサンミッシェルの近郊で育つサフォーク種北海道バージョンです。普段は東京の高級フレンチやイタリアンレストラン以外には出荷されてなくて余り物が市場に出るのを待ちながらはや5年。幻の肉です。もう島に行かなければ無理だと諦めています。羊肉の本場オーストラリアのサウスダウン種にも強力に美味いのがあることが解ってきたので最近でこそ健康的な羊肉ブームが起こってますがこちらも要チェックです。

ということで私は肉に対し愛情を持ち、焼き肉屋に行くときはミートソルジャーTシャツをYシャツの下に着こんでいて注文の際に胸をはだけるという愚かな行為を行う嫌な客と成り下がっています(笑)。しかしそれと引き換えに店主が肉通ならばいい肉が出てきます(笑)。このTシャツを着ている人には滅多なものは出せないなと。もう完全に迷惑行為ですがそれもこれも全部、寺門ジモンが悪いという事でみなさん!寺門ジモン監督「フードラック」は11月20日公開です。肉が好きすぎてTシャツに始まり、家畜商の免許を取り、映画まで作ってしまった食肉の奥の深さ(=バカ)を是非体感して下さい!

 

おしまい