絶対領域の闘い

ボクシングを追いかけてはや40年。具志堅用高さんのファン・グスマン戦から数えると正確にはもっとだ。明日はいよいよ井上尚弥vsノニト・ドネア、通称ドネア2である。大方の予想は井上尚弥の圧倒的勝利で賭け率は海外のブックメーカーなどは井上の1.1~4倍とドネアの約5倍をはるかに圧倒している。いろんな予想も出揃っているが、ここでみなさんに私がドネアサイドならこの戦略で向かう、ドネアが勝つにはどうすれば勝利出来るかと考察しながら、それを読み切る井上父との戦略合戦を予想してみたい。

井上に死角はあるか?というのは世間でも結構議論されていますがとにかく凄いとあまり言及されていません。しかし弱点のない人間はいないという観点から話をしていきたいと思います。そこであらためて、弱点はというと先日来日していたパッキャオによると気を抜くところがあるからそこを突くと言ってました。これは今までの世界戦の傾向として1ラウンドは様子見をしていけると自分の調子が良くいけると感じた2ラウンド目か3ラウンド目にガードが下がるというのがあります。特に右ガード。これは顕著です。実際に前回のドネア戦では2ラウンド目に左フックで眼底骨折させられています。逆に言えば死角はそこしかないのでドネアはいかに左フックを当てるかだけが勝機になります。特に注意して見ておいていただきたいのがこの点です。しかも必ずガードが下がるのが井上の右を打つ際、これはもう試合に限ってですが癖になっていると思います。この瞬間をドネアは狙っています。ここを見逃さないように僕なんか集中して気が付くと無呼吸状態で見てるんですね。ボクシングはシンプルな殴り合いだからこそその一瞬が試合を決します。そこがキングオブ格闘技と言われる所以ではないかと思います。この緊張感が総合格闘技より数倍濃いからボクシングにはまる人がいるのではないかと思います。

また、ドネアの勝機はそこしかないと言ってもいいくらいなので多少パンチを貰ったとしても、その代償を支払ってでも下がった右ガードに左を打ち込みたい。しかも井上のスピードをもってすれば相打ちしかそのタイミングは無いと思います。ドネアには全体的なスピードは無いので身を削って骨を断つという勇気が、ベテランになってようやく身に付いたという自信から今回の試合前の不敵な雰囲気になっているのではないかと思う訳ですね。絶対に勝てると。

井上サイドもそんなことは解かりきっていて右ガードは基本的に終始高いと思うんですね。実際練習では常に高いと過去のスパーリング経験者なんかから証言されています。なので井上サイドは井上尚弥を知り尽くした父からすると左ジャブと左ボディを中心とした左サイドから消耗させるという作戦をたてると思うと中盤までは神経戦をやろうという事になるのかなと思います。よって何かが起こるのは6ラウンドから9ラウンドあたりが濃厚ではないかと思う訳ですね。つまり井上はドネアの左フックが当たる距離では右ストレートを本気で打たない、に徹する。この徹する行為がいかに徹しきれるかの勝負と。ドネアが考えているほど井上は簡単じゃないぞと思いますけどね。そうなれば疲れの見え始めたドネアがまたもやボディで中盤以降倒されるというのが理想的ですが、そここそドネアの狙っている隙が生まれる可能性が劇的に高くなる。いけると思った瞬間が最も危険なタイミングがありそうです。井上は隙が無かったとしたらこの階級ではボクシング史上最強です。その隙を見せない闘いが出来れば真の絶対領域の最強になるかどうかの試合かなと。つまりここ最近では最も自身の精神的な闘いとも言えるんじゃないでしょうか。

その上でドネアに言いたい。尾川堅一みたいなことはこのクラスでは無いぞと。そう、精神的な戦いの前では出会い頭とかボクシングは何が起こるかは解らないは無いのだ、偶然のバッティングすらも想定内である。そんな領域だ。

もちろん、ここで短いラウンドで圧倒的に完勝しドネアに引導を渡すという歴史を作って欲しいですし、その先にある4団体統一も年内に完遂して欲しいですから井上を応援しますが、みなさん、特に井上の右ガードの下がり具合に注目して頂ければと思います。わざと下げる誘いもかけてきますのでその辺りの駆け引きにも注目です。お互いがゾーンに入った打ち合いを期待して明日はでも井上に勝って欲しいと願っています。階級上げてフルトンをぶっ飛ばして欲しいですからね。

そして今日はサッカーはブラジル戦。僕の予想は期待を込めて(笑)0-3の負けですが、だからといって終わりじゃない。足りないところを追加してW杯に臨んで欲しいと思います。ボクシングは負ければ結構、人生が終わります。井上ほどのビッグネームになると終わりませんがそこもボクシングが他のスポーツと大きく違う点です。いずれにせよ明日はアマゾンプライム未加入の方は加入してみて下さい。送料が無料になるし昨日買ったシューズは昨日中に届きました。一体全体どうなってるんだか分からないがメリット大ありです。ちなみにAmazon。40歳代の中間管理職に知り合いがいますが年収1500万円くらいと聞いたような気がしますが休みなさ過ぎて転職したいと嘆いてました。・・・・・。

 

 

おしまい