海上保安庁というのは海の警察といわれていて後ろには海上自衛隊が控えています。多くの国ではセットで海軍に属するようなもんなんですが、日本では海上保安庁というのは旧運輸省、国土交通省に属しています。こういう組織はどういう人がトップになるかというと普通の国では現場の叩き上げがトップになります。何か起こった時に迅速に対応出来ないからです。警視総監とかも同じです。で、海上保安庁。最初から海上保安庁に入った人は制服組、最初に国土交通省に入って出向してきた人は背広組と一般的には言われます。出世する人も2種類あって現場の叩き上げとキャリア、刑事ドラマでありがちですね。とはいえ、これもどこの国の組織、省庁なども同じです。しかし今回、なんと背広組からトップが出たんですよ!これは小学生でも判るあってはいけない事例です!
例えば自衛隊のトップなんかは制服組からしか絶対になれません。現場の事を知らないトップの下では危なくて働けないし、なんかあった時にトップが指示を仰いでるようじゃ国民はたまったもんではありませんからね。これはもう絶対なんですよ。
しかし海上保安庁注1。実は第二次安倍政権の前まではずっと国土交通省の背広組からトップが出ていたのですが、安倍さんが素人から説明聞いても信ぴょう性に乏しいという事で制服組からトップを出すように変えたんです。岸田さんはそういう事に興味がないのか知らないのか謎ですが、隙をついて国土交通省の役人がトップを獲り返したって感じなんですよ。国土交通省は他の省庁と違ってなんかの上に就きにくいから(ポストが少ないから)。
役人が素人の総理(笑)に乗じて人事をやりたい放題やってるというのがここに現れています。こういうのをマスコミなんかは報じるべきだし、国会で問題にすべきです。統一教会の問題より100倍深刻です。国民の安全より自省庁からの出世ポストの確保が大事だというのは由々しき問題で、これを正すのははっきり言って総理大臣しか出来ません。
このような人事を総理が介入するのは普通ではありません。周りにいる木原副長官とか島田政務秘書官とか官僚出身の人たちだけで決めているのではないかと。岸田総理はただ判子押すだけ、判子押したことも忘れてんじゃないかというくらいのイメージすらありますけどね(笑)。こういうの岸田政権下でポツポツ出だしてるんです。ちなみに財務省は今を好機とみてちゃっかり内閣官房の海外ビジネス支援室みたいな不要なもの(ポスト)も作っちゃいました注2。あまりにもやりたい放題です、官僚の。
岸田さん、もっと勉強して下さい、と最後は締めさせていただきます。
おしまい
注1 ・・・ 知床沖の例の事件は海上保安庁管轄です。あれだけでも素人丸出しだったのに。しかも最前線の現場が!もしや制服組が腐っていての交代か?どっちにしろ最悪の事態です。僕が記者なら徹底的に説明を求めます。
注2 ・・・ 予算を付けたい為。これはイコール、予算で縛る範囲を拡大したい為。何故か?財務省の権限を拡大したい為。予算を握ることが支配する為の最も強烈な手段なんですよ。あくまで個人の感想ですが(笑)、事実そういうもんです。