ゴーン氏逮捕で考える。

 

 いろんなコメンテーターがいろんな意見を述べていますが、ここでは本質に触れたい。日産自動車、ゴーン氏がどうなるかに興味はない。ただ日本を代表する企業の起こした問題であるから是非整理しておく必要がある。真の問題は別な側面を持ち深刻に大企業に食い込んでいる。

 日本は90年代にバブルの崩壊を経験しデフレ社会注1に突入しました。のちにリーマンショック、東日本大震災と経済においての大打撃を2度経験しますが、特に世界を震撼させたリーマンショックはバブル崩壊の経験値が生きたおかげで各国より被害を緩和させるのに長けていたと思います。話を元に戻しますとデフレ社会で特徴的だったのはグローバリゼーションと効率化(無駄の削減、コストカットともいえる)です。現在2020年ですからここ30年続いたデフレ社会で名声を得た企業のトップはだいたいがコストカッターです。ゴーン氏つながりはここ。

 つまり、この時期は無駄をカットして効率化を高めた人物に高い評価を与え社内でも実際に出世をするという空気に包まれました。その最も出来た人が会社のトップになっているケースが非常に多い。そんなものは経営ではありません。少し学べば誰でもできます。そのおかげで不祥事を繰り返す企業が続出し、外資に身を売ることになった企業も数えきれません。シャープなんかその最たる例です。もう一度言いますが人を育てず、夢を追いかけず、金勘定と出世しか考えてない奴は経営者ではありません。そういう奴は下町ロケットを観るべきだが、たいていが神田正樹みたいな奴ばかりなんだ(あくまで劇中の話です。神田さんは良い人です。旅サラダずっと見てます。笑)。

 しかし、この国の大企業はたいていまだこのような業務効率至上主義から脱却できていません。ここを批判するとバカを見るような目で見られます。僕からすれば有名大学を卒業して学力はあるのにこんな簡単なことも解らんのかと可哀想に思ってるんですがね。日本語が通じないケースさえあります。注2

 加えてグローバリズム、欧米型経営が礼賛・推進された事で日本の大手企業は株主の為に業績を上げなければならないという呪縛に支配されます。これにより株主の為にはリストラも事業縮小もとるにたらないものだという考えに変わったことで社内は殺伐とします。それの全てが不正解かというのは断じて違います。無駄の削減なんて当然だし年功序列も理不尽ですが、このことにより企業は社員の為やお客様の為に存在するという概念を完全に捨て、あくまで株主と株価の為に企業は存在意義があるのだというふうに勘違いをします。日本型経営に欠陥はたくさんありますが、欧米型にここが契機となって変質したと言えましょう。あ、実は優秀な社員ほど就職してから短い期間で退職するようになったのも見逃せない変化点ですね。

 話はそれましたが、結果としてそしてこういう会社からはイノベーションが生まれることは稀です。注3つまり次代を作れない(歴史を作れない)。この病巣の癌細胞の名前は「保身」と言います。今はあるかも知れない内部留保を食い潰して倒産するか吸収合併っていうのが基本的な流れにならないように現社長はする必要があります。我が本田技研工業もそのような事にならないよう危機管理を徹底していただきたいと思います。もしそうでなければただちにオペが必要です。

 ちなみにこの日産問題、ただのお家騒動の気がするのは私だけだろうか?

 

 

おしまい。

注1   デフレ社会。物価が下がり企業の売上が下がる為、社員の給料が下がったり、リストラされたりする社会。つまり最悪の社会です。合法的に社員を切れるように非正社員化が進むことも特徴的である。物価が下がっていいなんていう側面だけ捉えてる人を馬鹿と呼ぶ。ではデフレ社会はいつ脱却できるのかの定義だが景気が良くなることという人が殆どだろう。これは感覚的なので世界ではNAIRU(ノン・アクセレーティング・インフレーション・レイト・オブ・アンプロイメント)で見るのが常識的です。これ以上失業率が下がらない下限に達したら正常と。当然、先進国と途上国では数値は違い日本では2.5%前後です。中小企業経営者の皆さん、NAIRUを見据えたうえで人材活用をしましょうね。人材不足と言えば、外国人研修制度=低賃金で使える物扱いとしか見てない=行方不明者昨年7000人という観点から私は大反対です。AI化が進むことによる職種消滅、オリンピック後に必ず迎える公共事業の縮小、不況は失業率が高まることが大いに予想されることからも悪い政策である。NAIRUによりこれから人件費が上がりだすという流れをせき止めるという理由でさらに反対。今、一部の議員を除いて自民党もすんなり通している事から解っていない政治家の実に多い事かを知らしめる事案である。アベノミクスの不成功は消費税増税と入管法の2つにより約束されたとのちの教科書で解説されるだろう。

注2   高学歴ポンコツと個人的に呼んでいます。しかし昨今このことに学生が気付き始め自主ゼミ等で改善しようとしている学生の多いこと多いこと。代表的なのが東京大学のゼミ「知力の再構築」である。だったかな。こういう子たちが就職せずに起業するのが望ましいと考える社会になって欲しい。時代は変わりつつあるのは企業も変わらざるを得ないという証明になる。

注3   当然例外もたくさんありますよ。appleやgoogleとか巨大企業なんか社風も自由だし先進的ですよね。しかも便利なものばかり提供してくれてます。日本はベンチャーがそんな感じでいい感じに思います。

 

経団連についての補足。

前回、経団連について少し触れましたがこんなのがありました。

これは僕のiphonのスクリーンショットですが、

ご丁寧にも関連記事としてQ.経団連とは?とある。

それを読んだうえでさらに補足説明を付け加えますと経団連は、

①消費税増税に賛成しています。②外国人労働者の受け入れに賛成しています。

①については増税すると景気が悪くなるのは解っていて賛成しています。つまりですね、こんなの20年前から変わってないんですが、前回述べさせていただいた消費税を社会保障に充てる国なんか世界にありません。それは保険料で徴収すべき話で簡単な論理。でもそうすれば保険料って企業は半分を負担しなければいけないから経団連が嫌がるってそれだけの話。そういう弱みを持っているから法人税の引き下げっていうカードでZ省は経団連を味方につけて消費増税がさも正しいと世論に印象付けてるって話なだけです。さらに②は外国人労働者という安い賃金で働かせられる道具が欲しいから経団連は賛成しています(ここは個人的解釈としておきます笑)。上の記事ではここまでの事は全く書いていませんがこんなロジックになりマスコミはここを報道しなければならないはずですが、広告主様が経団連なので絶対に書かないって話。さらにこういうけしからん構図に乗っかって安倍政権は経団連の票を以てして来夏の参院選を戦いたいというこれだけ。安倍政権は選挙に勝つために手段を選ばずって話です。野党も野党です。ここを突けばいいのに経団連とZ省に依存しているので全く筋違いの国会質問をしているのは能力のなさを露呈しています。まったく茶番も茶番の国会を1日2.5億円もかけて国会を開いているのは信じられません。

安倍政治を許さないとか言ってる左翼の皆さんは原発反対とかモリカケ含めスキャンダルとか完全に間違っている不毛な論理は今すぐ捨てて、ここを追求すべきです。

とはいえ選挙に勝たないと憲法改正注1に踏み切れないという現実があるのは確かにある、というのは皆さんに考えて頂きたい点ですね。

 

おしまい。

 

注1   憲法改正なしに拉致問題が解決することは100%ありません。