動力装置としての「動機の一致」について

前回では「動機の一致」という言葉を使いました。

一般的にスタッフの情報共有の中で当たり前のように使われていると思いますが意外にも蓋を開けてみると一致していないことが多い気がします。社訓などで特にサービス業などで「全てのお客様の為に・・・」なんてありますけど果たして本気でそう思っているかというと個々にヒアリングしていくと実は別の動機も多々あります。これでは力が分散しがちです。

目の前の仕事、その内容を理解していない人は殆どいません。そして目標を達成するために何をしなければいけないのかも簡単です。しかし何故しなければいけないかを問うといろんな答えが返ってきます。この時代、意見の多様性は素晴らしい事ですが「WHY?」注1という質問においては一致しておいた方が結果に対して真っ直ぐすすめて効率が良いです。意見が多いと寄り道も多くなります。

即ち、目標と目的を達するための必要最低条件が「動機の一致」です。ああ、目標と目的ですね。よく似た言葉のように見えますが全く違う性質を持っていまして、ここも区別して認識させるべきです。特に目的は重要です。

例えば目標の設定ですが、売上の数値目標を立てる。それを達成すると会社が維持でき、給料も維持できる、だがそれに捉われ、追われて、ストレスを貯めると体力的にもメンタル的にも疲労し何の為に仕事をしているのかを見失います。目的は楽しく生活する為なのに関わらずです。アスリートでも陥りやすいですね。あんなに好きだったこのスポーツが嫌いになりそうだというやつです。

話が逸れそうなので戻してまとめますと、ミッション達成の曼陀羅チャートでやるべきことはたくさん出てきますがその大元の前提条件ほど大事なものはありません。欠けると不可能なのが論理的に証明できますから科学的に正解なんです。

これを読んで頂いている中高生の皆さん。目標と目的の違い注2は意外と重要なので分けて認識しておいた方が良いですし、仕事やスポーツだけじゃなく様々なことに応用できるので覚えておいた方が良いですよ。これを見失うと燃え尽き症候群みたいなものにも引っ掛かります。自分がそうでしたもん。その上でこれらは強い組織を作る為に強力なパワーを産むので組織の長、中間管理職の皆さん、ぜひ取り入れてみて下さい。前に進むエネルギーになるんですよね。エネルギー不足では前にも進みません。

昨日、大阪梅田はビル地下の立ち飲み屋で見ず知らずの35歳同級生の介護士3人と小一時間会話してました。悩み多き一人はここが明確でないことにより10年間彷徨ってるって感じでした。明確にするとスカッと生きやすくなります。注1と注2はもっと丁寧に解説されていますのでぜひそちらをご確認下さい。高槻からいらした2人組の方。食べチョクをぜひよろしく。

 

 

おしまい

 

注1・・・TEDで有名なスピーカー「サイモン・シネック」。「WHYから始めよう」で検索してみて下ちい。

注2・・・細川バレンタイン、目標と目的の違い、で検索。