天才か変人か?高橋洋一先生はこの先大丈夫か?

 僕が日本一の天才じゃないかと思える高橋洋一さんが内閣官房参与となりました。高橋洋一さんについてはもう何年も前からここでも数回触れてきたし、僕が勝手に個人的なマクロ経済学の師匠でもあると思っている人です。内閣官房参与になったいきさつなどはYoutubeの「10/14長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」で語られているのでぜひチェックしていただくとして、言えるのは菅総理も昔から高橋さんを知恵袋として重宝してきた過去があるというですね、え~、だったら菅さんと僕も一緒じゃんという事です(笑)。著書も十数冊読んでいる僕が言いたいのはこの人がいかに変人かという事で今回はそれを紹介しておきましょう。

 本人曰く大学までは殆ど文字を書いたことが無いといいます。書かなくとも頭に入るので小中高の授業もほとんど聞いてなかったらしい。それでずっとトップで東大に難なく進学。トップなのに法学部でなくて数学が好きなので数学科というのも変人ですが、なぜか当時の大蔵省に間違えて入庁し日本で初めて国のバランスシートを作ることになりました。作ったらとんでもないことが解り注1、のちの民主党政権時代には霞が関埋蔵金を発見することになります。いかに国民が財務省に騙されているかという事をバラされたことになった財務省は「高橋は3回殺しても殺したりない」と述べたとされている(裏で)。そして仕事がつまらないという理由で財務省を辞め小泉内閣、安倍内閣にスカウトされ内閣府で働くことになります。ここで重要なのは郵政民営化のシナリオを書く実働部隊の中心人物に抜擢されたことです。これに高橋さんが選ばれたのは法律、利害関係、裏の事情、郵貯の経営状態など全部を把握しているという事もそうだが、システムのプログラムが書けるという事が大きかった。独学でコンピュータ言語をすべてマスターしているという高橋さんはBASIC、COBOL、FORTRANなど方言のようなものだから普通に読めると言ってます。完全に奇人変人です。事実2年はかかると言われていた郵貯のATMのシステムを半年ほどで完成させました。当時から郵貯は放っておくと10年くらいで潰れると論文を書いていてそれで民営化となったのだが実際はすでに元に戻り実は実質国営です。去年から取りざたされている郵貯の不正募集がありますが、しっかりと民営化されていたらこのような問題はなかったのではないかと思います。国営に戻した民主党政権の罪はここにもあるのはぜひ覚えておいていただきたいものです。自民党に不満があるのもその通りですが他は目も当てられないような素人なので、素人集団に政権を渡してはいけない、自民しか選択肢が無いのは悲しい事実として押さえておきましょう。

 天下り禁止法案とか役人の嫌がる規制ばかりをやってきたおかげかどうかは謎ですが、窃盗のスキャンダルに見舞われ、その為すっかり干され注2、というか本人は自由気ままに発言できるようになり喜んでいらっしゃるようですが、今回再び国に関わることになりました。はっきりって内閣官房参与はそんなに力はないけれども菅総理は昔から高橋さんのやっている事には賛成しており信望も厚いようです。マクロ経済学が本職のように思われがちで消費減税に踏み切れるかどうかは高橋さんの説得力にかかってきているのですが、政治はそう簡単な世界じゃないからどうなるかは解りませんが、実は本職は統計学・外交・国際関係論なのでそっちの世界でもいい意見をどしどし言って頂きたいと思っています。ですが前回はスキャンダルに見舞われ失脚を余儀なくされました。高橋さんの身の回りに何か起こりそうなのは予言しておきます。

 ということで今回は高橋洋一さんを取り上げましたが一番手っ取り早いのが「さらば財務省」という著書を読むことで、これを読めば世の中の流れが裏でどう流れているかがより解り易いと思います。ぜひ暇つぶしにご一読下さい。

 

 

おしまい

注1・・・国の貸借対照表は実はそれまでありませんでした。という先進国では考えられない事態に驚き自分で作ってみたら実は国の借金がそんなになかったという事が判明しました。財務省の将来の国民に負担をかけないよう増税しなければならないという理論を中に居ながら否定したという事で嫌われます。財務省にとっては悪魔同然で、菅さんはそれを承知した上で任命したという財務省と僕らに対してのメッセージを発信したという事であります。菅さん、肝が据わってます。

注2・・・天下り禁止法案を作った際にわざとザル法に仕上げています。そうしておかないと世の中がギスギスしすぎるというのが理由で「こんな網に引っ掛かる奴は考えられない程の馬鹿しかいない」という内容になっていたのに、のちに前川喜平がこれに捕まった時は心底びっくりしたと述べています。前川喜平。相当な人物です(笑)。持ち上げる朝日新聞の品位を示す良き例として歴史に残りました。