理想主義と現実主義と恨みつらみ!?

トヨタの会長が自動車のEV路線についてこんなこと言ってて、それをウォールストリートジャーナルが記事にしてました。要約すると。

1.EV車は大半の充電施設では充電時間が8時間から30時間かかる。

2.(これはアメリカでの話だが)2030年までに二酸化炭素を出さない車の販売目標を逆算すると120万か所の公共充電施設が必要。これは今から1日に400か所の新設申請が必要。

3.2035年の販売計画を達成するためのバッテリー需要を逆算するとニッケル、コバルト、リチウムの新たな鉱山が300か所必要。

4.航続距離の長いEVを1台作る原材料があればプラグインハイブリッド車を6台、ハイブリッド車を90台生産できる。

あくまでトヨタの主張(計算)なのでそれが正しいのか計算間違いなのか、わざと数字を作って言ってるのか解らないのだけれど概ね正しいと思われます。で、これがきっかけでトヨタの株主総会ではかなり荒れたと聞きます。ガソリンでも水素でも1分で終わるのに8時間も30時間もやってられるかっての。EV至上主義ってのはおかしいと思うけどね。

元はといえば根っこはハイブリッド車で世界の覇権を握ったトヨタへのEUの自動車メーカーの報復ってのもあるんだろうけど、トヨタけしからんという人って概ね環境派なんだよね。環境に投資しているファンドとかにとってはめんどくさいこと言う邪魔な存在なんだよ。それに欧米の左系の環境派が乗っかってる構図なのだと思うけどね。

昔、ディーゼルが環境にいいってEUなんかではディーゼル車が流行ったけど今はポシャりましたよね。コロコロ変わるんですよ、こんなもんは。その逆襲を一生懸命にやってるんだけど、発電所から出る莫大なCO2、さらにEV車を作る過程で出るCO2、さらに原材料の調達とヤバい問題山積なのに突っ走ってるというね。僕なんか鉱山なければ無理だろで終わりですけどね。

え~、大胆な予測をしますと2050年でも100%のEV化には移行しません。せいぜい世界全体の4割だろうな。しかしね、裏でレアアースと排出権で我々には全く関係のない凄いカネが動くのは間違いない事実です。彼らはそれが目的ですから。それに覇権をもう一度とEUの大手自動車メーカーが乗っかってる。それに乗っかってるのが中国の新興EVメーカー。あんまり言いたくないけど国内の某メーカーもそっちだな。3番煎じ。

ちなみに海の底には高純度のレアアースが腐るほどあります。タイタニックの潜水艇でおわかりのように海は怖いんです。これがロボットで大量に採掘でき、核融合発電が実用化されれば世界全体での100%EV化は実現できると思われます。私の予想では2080年ですね。その時112歳か。なかなかな年齢だな。

 

 

おしまい